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イルフ童画館『武井武雄コレクション展2021』

武井武雄コレクション展

6月14日まで、『武井武雄コレクション展』が開催されるとのことで、長野県岡谷市にあるイルフ童画館へ行ってきた。

武井武雄先生は、1894年今の長野県岡谷市に生まれる。

童話の添え物として軽視されていた子ども向けの絵を『童画』と名付けて、芸術の域まで高め

子ども向け雑誌の挿絵、おもちゃの蒐集・創作、『刊本作品』など、たくさんの作品を世に残した人物です。(Wikipedia

 

刊本作品とは聞きなれない言葉だが、武井先生が生涯をかけて作った豆本サイズの本で、全139点に及び、本の宝石・書物の芸術と呼ばれている。

この刊本作品はそれぞれ限定300部のみ刊行され、正会員にならないと手に入れられないものだった。

正会員になれない者は『ガマンの会※』に入会、※これは正会員が破産か亡くなって退会されたときに、繰り上げて入会出来たと言われている。

さらにガマンの会に入会するための『超・ガマンの会』も存在した。

かの宇野亜喜良さんも当時、刊本作品を求めたが、ガマンの会の存在を知って諦めたのだといいます。

また、刊本作品は高価な時で7000円以上したそうで、愛本家の執念がうかがえる。(当時は大卒初任給が3万5000円の時代。)

 

そういうわけで絵と本好きとしては血が騒ぐ、イルフ童画館へ参ったわけであります。

 

刊本作品

展示されていた刊本作品

武井先生の原画は、近くで見ると随所に遊び心があって

え!ここをクレヨンで…!

人物の顔のタッチが違う!

とか、ある種のアンバランス(やナンセンス)を感じさせる発見もあるのだけど

遠くから見ると、一枚の世界観が完成された魅力がある。

特にタブロー作品では、独立した物語が一枚の中のあちらこちらに散りばめられていて、ずうーっとずうっと見ていられる。

 

ステンドグラス作品

こちらはステンドグラス作品と
再現した作業机

少し話がそれるけれど、

油絵などの絵画が作品集となって本になったものは、そもそも『図録』として見ているから

原画はもっと迫力があるのだろうな!と無意識にみているふしがあると感じている。

 

一方で本や漫画の絵を、私たちは『本という完成した作品』として眺めて、いいなぁ、面白いなあと思う。

けれど、原画を間近で見ると…そのパワーたるや凄まじい。

(数年前にも、中野のタコシェで丸尾末広先生の原画を見る機会があって、あまりの美しさにショックを受けた。)

 

一番の大きな収穫は、

私、もっと純粋に絵を描くことを楽しんでいいのかもな、と思えたことでした。

始発で向かって(寒かった)夕方までに帰ってくるという強行スケジュールだったけれど、本当に行ってよかった。

そして、あずさの新型車両E353、かなり快適でした。

そんなわけでこれからも、気になる展示会があれば足を運びたいなと思っています。


 

 

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